『This Is Me』歌詞和訳と誕生秘話!キアラ・セトル魂の叫び
映画『グレイテスト・ショーマン』の爆発的ヒットから時を経た今もなお、世界中で自己肯定感を奮い立たせる不朽のアンセムとして愛され続ける名曲『This Is Me(ディス・イズ・ミー)』。胸を突き刺すパワフルな歌声と、「これが私だ」と胸を張るメッセージは、世代や国境を越えて多くの人々の心を揺さぶり続けています。
この記事では、世界中を熱狂させた英語歌詞の深い意味や日本語和訳、カタカナでの発音・歌い方のコツはもちろん、歌姫キアラ・セトルの知られざる壮絶な経歴と、ヒュー・ジャックマンらと共に奇跡を生み出した感動の誕生秘話を余すところなくお届けします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:『グレイテスト・ショーマン』劇中歌『This Is Me』は、社会の片隅に追いやられた人々の尊厳と自己受容を叫ぶ最高の自己肯定感応援ソングである。
- 要点2:歌唱を担当したキアラ・セトルは、極度の重圧から歌うことを拒絶していたが、伝説のワークショップ動画で奇跡的な覚醒を果たした。
- 要点3:アカデミー賞主題歌賞ノミネートをはじめ数々の栄誉に輝いた本作は、2026年の現在も多くの人々の勇気と誇りの源泉として輝きを放っている。
【歌詞和訳と意味】『This Is Me』が伝える強烈なメッセージと英語歌詞の真意
『This Is Me』がこれほどまでに人々の心を捉えて離さない理由は、傷つき打ちのめされた過去を否定せず、ありのままの自分を誇る圧倒的な肯定のエネルギーにあります。作詞・作曲を担当したのは、『ラ・ラ・ランド』や『ディア・エヴァン・ハンセン』で知られる天才ソングライティング・デュオ、ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール(Pasek and Paul)です。
楽曲の冒頭は、日陰で息を潜めて生きてきた人々の痛切な独白から始まります。
【Aメロ:傷跡の告白】
"I am not a stranger to the dark / Hide away, they say / 'Cause we don't want to see your broken parts"
(暗闇なら慣れっこよ。「隠れていろ」と人は言う。「お前の壊れた姿など誰も見たくない」と)
「broken parts(壊れた部分・欠陥)」を隠せと迫る社会の冷酷な視線。しかし、サビに向けて音楽がクレッシェンドしていくにつれ、自らを縛り付けていた呪縛を力強く解き放ちます。
【サビ:魂の宣誓】
"Look out 'cause here I come / And I'm marching on to the beat I drum / I'm not scared to be seen / I make no apologies, this is me"
(さあ見ていなさい、私が行くわ/自分の鳴らすドラムのビートに乗って前進するの/人前にさらされることなんてもう怖くない/誰にも謝ったりしない、これが私なんだから)
特に印象的なのが「I make no apologies(誰にも謝らない、弁解はしない)」というフレーズです。自分の容姿やアイデンティティ、境遇について誰に対しても引け目を感じる必要はないという宣言であり、単なるポジティブソングを超えた、人間の尊厳をかけた闘争の歌であることが伝わってきます。
【誕生秘話】キアラ・セトルを覚醒させた伝説のワークショップ動画とヒュー・ジャックマンの絆
いまや世界中で歌い継がれる『This Is Me』ですが、実はこの曲が日の目を見るまでには、映画制作の中止すら危ぶまれたドラマチックな舞台裏が存在しました。
映画『グレイテスト・ショーマン』の企画を映画会社(20世紀フォックス)の重役たちにプレゼンし、正式な制作予算を獲得するための最終オーディション「ワークショップ」での出来事です。髭女レティ役に抜擢されていたキアラ・セトルは、ブロードウェイで実力を認められていたものの、映画という巨大プロジェクトの重圧と自身の容姿に対するコンプレックスから、極度の恐怖に苛まれていました。
本番直前まで「私には歌えない」「降板させてほしい」とプロデューサー陣に訴え、楽譜台の後ろに隠れるように縮こまっていたキアラ。そんな彼女を優しく励まし、ステージのセンターへと引っ張り出したのが、主演のヒュー・ジャックマンでした。
実はこの日、ヒュー・ジャックマンは鼻の皮膚がん切除手術を受けた直後で、医師から「歌えば傷口が破れて出血する。絶対に声を出してはならない」とドクターストップをかけられていました。しかし、キアラが震える声で歌い始め、次第に魂を爆発させていく姿を目の当たりにしたヒューは、医師の忠告を無視して立ち上がり、彼女の手を握りしめてコーラスに加わったのです。
歌い終えた瞬間、キアラは涙を流し、その場にいたスタジオの全員――キャスト、スタッフ、そして冷徹な映画会社の重役たちまでもが立ち上がってスタンディングオベーションを送りました。この瞬間に映画の製作決定が下されたという伝説の「ワークショップ動画」は、YouTubeで公開されるや否や世界中で数千万回再生され、映画本編の公開前から社会現象を巻き起こしました。
【人物ルポ】魂の歌姫キアラ・セトルの知られざる経歴と苦難の軌跡
圧倒的な歌唱力で聴く者の魂を揺さぶるキアラ・セトル(Keala Settle)。彼女のこれまでの歩みは、決して平坦なものではありませんでした。
1975年、ハワイ州オアフ島でマオリ族(ニュージーランド先住民)の母親とイギリス人の父親のもとに生まれたキアラは、幼少期から多様な文化と音楽に囲まれて育ちました。大学で音楽を学んだ後、ブロードウェイの舞台に挑戦。2013年にはミュージカル『ハンズ・オン・ア・ハードボディ』でトニー賞助演女優賞にノミネートされるなど、舞台界の実力派として確固たる地位を築いていました。
しかし、映画の世界への進出は未知の恐怖であり、彼女自身が抱えていた自己肯定感の低さと常に闘い続けていたと本人は後に語っています。
さらに彼女を試練が襲います。『グレイテスト・ショーマン』の大成功によって世界的な脚光を浴び、アカデミー賞授賞式での歴史的パフォーマンスを披露するわずか数日前、キアラは突如として一過性脳虚血発作(脳梗塞の前兆)で倒れました。診断の結果、難病である「もやもや病」を患っていることが判明したのです。
半身麻痺のリスクを抱えながら過酷な開頭手術とリハビリを乗り越えたキアラは、奇跡的な回復を遂げ、再びステージへと復帰を果たしました。「傷だらけの自分を受け入れる」という『This Is Me』の歌詞を誰よりも体現し、困難を乗り越えて力強く歌い続ける彼女の姿は、多くの人々に勇気を与えています。
【世界現象】アカデミー賞主題歌賞ノミネートと今なお愛される理由
『This Is Me』の波及力は、映画のスクリーンの中だけにとどまりませんでした。第75回ゴールデングローブ賞では見事に主題歌賞を受賞し、第90回アカデミー賞主題歌賞にもノミネートを果たしました。
アカデミー賞授賞式で行われた生パフォーマンスでは、世界中から集められた多様な背景を持つバックコーラス隊とともにキアラが熱唱。歌のクライマックスで彼女の目から流れた大粒の涙と、客席のハリウッドスターたちが総立ちで送った拍手は、映画史に残る名場面として語り継がれています。
公開から年数が経過した2026年の現在でも、本作の持つ熱量は衰えていません。学校の合唱コンクールや卒業式、スポーツの国際大会におけるアンセム、さらには多様性と包括性(D&I)を象徴するテーマソングとして、教育現場やビジネスの場でも広く親しまれています。傷つき孤立を感じている誰かに「あなたはそのままで美しい」と寄り添う普遍的な力こそが、この楽曲の真価です。
【日本語吹き替え版と表現】渡辺直美が吹き込んだレティの魅力と日本版のインパクト
日本国内での大ヒットを後押しした要因の一つに、豪華な日本語吹き替え版の存在があります。髭女レティ役の声を担当したのは、お笑い芸人であり世界的なインフルエンサーとしても活躍する渡辺直美でした。
本編の劇中歌は英語のオリジナル音声がそのまま使用されましたが、プロモーション企画として制作された日本語版ミュージックビデオでは、渡辺直美がメインボーカルを担当。パワフルでキレのあるダンスと、歌詞の感情をダイレクトに伝えるエモーショナルな表現力は、本家キアラ・セトルからも絶賛を受けました。
日本語訳詞においても、「これが私」「胸を張って生きていく」というメッセージの根底にある魂が忠実に再現され、英語が得意でないリスナー層にもそのメッセージがストレートに響き渡るきっかけとなりました。
【実践解説】『This Is Me』を情熱的に歌いこなす歌い方のコツとカタカナ発音
カラオケや余興、ボーカルレッスンで「『This Is Me』をかっこよく歌いたい!」という方に向けて、本格的な歌唱テクニックと発音のコツをまとめました。
① 英語のリズムとカタカナ発音のポイント
英語特有のリンキング(音の連結)を意識することで、息切れせずにリズムに乗ることができます。
- "Hide away, they say"
×「ハイド アウェイ ゼイ セイ」
◯「ハイダウェイ、デイセイ」(Hideのdとawayのaを繋げて発音) - "Look out 'cause here I come"
×「ルック アウト ビコーズ ヒア アイ カム」
◯「ルッカゥ コズ ヒァライ カム」(Look outを「ルッカゥ」と鋭く発音) - "This is me"
×「ディス イズ ミー」
◯「ディ・スィズ・ミー」(Thisのsとisのiを結合)
② ダイナミクス(音量のメリハリ)と感情表現
出だしのAメロは、誰にも言えない秘密を打ち明けるように、息を多めに混ぜたウィスパーボイスで静かに始めます。サビに向けて少しずつ地声を強め、サビの「Look out!」で一気に胸を開いてベルティング(パワフルな地声高音)へシフトさせるのが最大のコツです。
技術的な上手さよりも、「自分のすべてをさらけ出す」という強い感情を声に乗せることが、聴き手の心を揺さぶる一番の秘訣です。
【This Is Me】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『This Is Me』の作詞・作曲を手掛けたのは誰ですか?
A1:アメリカの著名な作詞・作曲家コンビであるベンジ・パセック&ジャスティン・ポール(Pasek and Paul)です。映画『ラ・ラ・ランド』の『City of Stars』でアカデミー歌曲賞を受賞し、ブロードウェイミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』でもトニー賞を獲得した現代最高のソングライターチームです。
Q2:ワークショップ動画でヒュー・ジャックマンがドクターストップを破って歌ったのは本当ですか?
A2:事実です。ヒュー・ジャックマンは鼻の皮膚がん手術直後で医師から歌唱を固く禁じられていましたが、キアラ・セトルの歌声と熱気に心を動かされ、思わず立ち上がってコーラスを歌い出しました。後にヒュー自身が「傷口が破れて出血してしまったが、歌わずにはいられなかった」と語っています。
Q3:映画『グレイテスト・ショーマン』の中で『This Is Me』が流れるのはどんなシーンですか?
A3:上流階級のパーティーから締め出されたサーカスの個性的な団員たちが、P・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)に拒絶されたショックを乗り越え、自分たちの誇りを取り戻すために劇場へと堂々と行進していく劇中最重要のハイライトシーンで歌われます。
Q4:キアラ・セトルの現在の活動はどうなっていますか?
A4:大病を乗り越えた後、舞台や映画、ソロコンサートなど精力的な活動を続けています。イギリス・ロンドンのウエストエンドでミュージカル『アンド・ジュリエット』に出演するなど、国際的なミュージカルスターとして精力的に活躍しています。
まとめ:時代を超えて響き続ける「自分自身であること」の誇り
映画『グレイテスト・ショーマン』の劇中歌として産声を上げた『This Is Me』は、楽曲自体のクオリティの高さだけでなく、歌い手であるキアラ・セトルの魂の叫びと、制作陣の情熱が融合した奇跡の一曲です。
他者と自分を比較して自信を失ったり、社会のプレッシャーに押し潰されそうになったりしたとき、この曲は「あなたはあなたのままでいい」と力強く肯定してくれます。傷跡すらも自らの誇りに変えて前進するそのメッセージは、これからも色あせることなく、世界中の人々の心を鼓舞し続けるはずです。 (出典: this is me(Yahoo!ニュース))