「この木なんの木」の現在は?閉園危機の真相とハワイ巨木の全貌【2026】
「この木なんの木 気になる木〜」という親しみやすいメロディを耳にすれば、どこまでも広がる青空を背景に、雄大に枝を広げた巨木の姿が脳裏に浮かぶのではないでしょうか。日立グループの企業CM「日立の樹」として半世紀以上にわたって茶の間に届けられてきたあの木は、CGや架空の植物ではなく、太平洋の楽園ハワイ・オアフ島に実在する本物の大樹です。
しかし、ここ数年のパンデミックや観光地の再編を経て、渡航者の間では「閉園してもう中に入れない」「伐採されてしまったのではないか」といった不穏な噂が飛び交う時期もありました。果たしてあの象徴的な巨木は今どうなっているのか。現地オアフ島のリアルな最新動向から、意外と知られていない正式名称や驚きの樹齢、不朽の名曲が生まれた歴史的背景まで、徹底的に深掘りします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:CMの巨木はハワイ・オアフ島「モアナルア・ガーデン」に実在する樹齢約130年のモンキーポッド。
- 要点2:「閉園危機」の真相は、民営化に伴う維持管理費の高騰やコロナ禍の長期休園が生んだ誤解。
- 要点3:現在は見学が可能だが、開園日や入場規定が変動しやすいため事前の最新確認が不可欠。
【実在を検証】「この木なんの木」の正体とは?正式名称と巨木のスペック
「子どもの頃から見ているけれど、植物としての名前は知らない」という声は少なくありません。あの巨木の正式名称は「モンキーポッド」(Monkeypod)です。植物分類上はマメ科ネムノキ亜科に属し、和名ではアメリカネムノキ、学名ではSamanea saman(サマネア・サマン)と呼ばれています。
熱帯アメリカを原産とする樹木ですが、日立のCMに登場する個体は、ハワイの豊かな土壌と太陽を浴びて規格外のスケールへと成長しました。そのスペックは圧倒的です。
- 樹齢:推定約130年(植樹されたのは19世紀末頃)
- 高さ:約25メートル
- 樹冠(枝の広がり):直径約40メートル
- 幹の周囲:約7メートル
まるで巨大な傘を広げたような均整の取れたドーム状の樹形は、周囲に遮るものがなく、四方八方から均等に日光を浴びて育った証拠です。また、日の出とともに葉を開き、夕暮れ時や雨が降りそうになると葉を閉じる習性を持つことから、英語圏では「Rain Tree(レインツリー)」の別名でも親しまれています。5月から11月頃にかけては、綿毛のような淡いピンク色の可憐な花を咲かせ、普段の力強い佇まいとは異なる優美な一面も見せてくれます。
舞台はハワイ・オアフ島!自生地「モアナルア・ガーデン」の歴史と場所
あの巨木が生育している場所は、ハワイ・オアフ島のホノルル市街地から北西へ約8キロほど内陸に入った場所に位置するモアナルア・ガーデン(Moanalua Gardens)です。ダニエル・K・イノウエ国際空港(旧ホノルル国際空港)から車で15分ほど、ワイキキの繁華街からもフリーウェイを使えば20分前後でアクセスできる緑豊かな歴史公園です。
モアナルア・ガーデンは単なる観光名所ではありません。もともとはハワイ王国を建国したカメハメハ王家の所領であり、カメハメハ5世の離宮が建てられた神聖な土地でもあります。園内には王族ゆかりのコテージが今なお保存されており、ハワイアンの伝統的な精神文化が息づく歴史遺産としても極めて高い価値を有しています。
日立グループは1970年代からこの公園にある特定のモンキーポッドを撮影地に選び、やがて公園の所有者と独占的なプロモーション契約を締結しました。莫大な維持費の一部を支援する形で、長年にわたり大樹の保護と日本国民へのイメージ浸透を両立させてきたのです。
閉園危機の真相|なぜ「見られなくなった」という噂が広がったのか?
ネット上や旅行コミュニティで「モアナルア・ガーデンが閉園した」「日立の木は見られない」という噂が定着してしまった背景には、複合的な事情が存在します。その主な発端となったのが、所有形態の変更と運営難、そして感染症拡大に伴う長期休業です。
もともとモアナルア・ガーデンは個人財団によって管理され、一般観光客や地元住民に対して入場無料で開放されていました。しかし、年間数十万人規模で押し寄せる観光客の安全管理や、樹木医による定期メンテナンス、芝生の維持にかかるコストが膨大化。2000年代後半に民間の投資グループへ所有権が移行した後、2014年からは観光客に対して入場料(当初大人3ドル、後に値上げ)を徴収する方針へと転換しました。
さらに決定打となったのが、2020年に発生した新型コロナウイルスの世界的流行です。ハワイ州全体の観光シャットダウンを受け、モアナルア・ガーデンも完全にゲートを閉ざしました。パンデミックが明けてワイキキの観光産業が復活した後も、同園はスタッフの再雇用や収支バランスの再構築に時間を要し、長期にわたり「Closed(閉鎖)」の看板が掲げられ続けました。このブランク期間が「永久閉園してしまった」という憶測を呼ぶ決定的な原因となったのです。
【2026年最新】「この木なんの木」の現在と現地観光アクセス完全ガイド
気になる現在の様子ですが、モアナルア・ガーデンは体制を整え直し、事前予約制や曜日限定などのルールを設けながら観光客の受け入れを継続しています。かつてのように「いつでもふらりと無料で立ち寄れる公園」ではなくなったものの、大樹そのものは今も力強く根を張り、訪れる人々を圧倒的な木陰で包み込んでいます。
現在の現地利用における主要ポイントを整理しました。
- 入場料:一般大人約10ドル前後(※運営方針により改定される場合があるため要確認)
- 開園時間:日中のみ(週末や祝日、プライベートイベントで貸切になるケースあり)
- 維持管理の現状:樹木医による診断が定期的に行われており、樹勢は極めて良好
ワイキキからのアクセス方法
個人で訪れる場合、最も手軽で安全なのはUberやLyftなどの配車アプリ、またはレンタカーの利用です。ワイキキ中心部からH-1フリーウェイ経由で約20分。配車アプリを利用すれば片道30〜45ドル程度でゲート前まで直行できます。復路の配車がつかまりにくい時間帯もあるため、ドライバーに待機を依頼するか、往復送迎付きのオプショナルツアーを利用するのが確実です。
路線バス(TheBus)を利用する場合は、アラモアナセンターなどから3番系統などを乗り継いで向かうルートがありますが、最寄りのバス停からハイウェイ沿いの人通りが少ない道を歩く必要があるため、治安面・利便性の観点から初心者には推奨されません。
名曲「日立の樹」の誕生秘話|小林亜星と伊藤アキラが紡いだ不朽のメロディ
映像とともに日本人の記憶に深く刻まれているのが、「この木なんの木 気になる木」というCMソングです。この名曲を手がけたのは、昭和・平成の歌謡界およびCMソング界を牽引したふたりの巨匠でした。
作詞は伊藤アキラ氏、作曲は小林亜星氏。1973年に放映が開始された初代CMに向けて制作されたこの楽曲は、単に企業の事業内容を説明するのではなく、「見たこともない木が集まるように、優れた技術や人材が集まって豊かな未来を築く」という日立グループの理念を寓話的に表現したものでした。
実は、1973年の第1代CMで使われた映像は実写ではなくイラスト(アニメーション)でした。実写のモンキーポッドが登場したのは1975年の第2代CMから。さらに歴代のCMを辿ると、ハワイ・モアナルア・ガーデンの木だけでなく、時期によってはシンガポールのマンゴーの木(第6代)や、ロサンゼルス近郊の木(第7代)が起用された歴史もあります。
しかし、視聴者の心に最も鮮烈な印象を残したのは、やはり初代の実写ロケ地となったハワイの雄大なモンキーポッドでした。国内外の様々な巨木を経て、1989年の第9代以降は再びハワイのモアナルア・ガーデンにある現在の木へと戻り、今日までブランドの象徴として愛され続けています。
【この木なんの木】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:花が咲いている時期はいつですか?見頃はありますか?
A1:モンキーポッドの開花期は主に5月から11月頃にかけてです。とりわけ夏場には、細長い雄しべが集まったピンク色の繊細な花が一斉に咲き誇ります。地面一面に花びらが落ちてピンクの絨毯のようになる光景も見応えがあります。
Q2:日本国内でもモンキーポッドを見ることはできますか?
A2:熱帯性植物のため本州の野外で巨大に育つことは困難ですが、国内の大型植物園(東京都夢の島熱帯植物館など)の温室内で植栽されている例があります。また、沖縄などの亜熱帯地域では街路樹や公園樹として植えられている姿を目にすることができます。
Q3:敷地内に入らず、外から木を眺めることは可能ですか?
A3:モアナルア・ガーデンの周囲はフェンスで囲まれており、高速道路や一般道から遠目に樹冠の上部を確認することはできますが、あの圧倒的な枝振りと幹の太さを体感するには園内への立ち入りが必須です。無断侵入は厳禁ですので、正規の手順で入場してください。
まとめ:世代を超えて愛される巨木が教えてくれる自然の息吹
テレビ画面越しに幾度となく眺めてきた「この木なんの木」。半世紀以上の歳月が流れ、世の中の価値観やメディアのあり方がどれほど劇的に変化しても、オアフ島の青空の下で両手を広げるように佇むモンキーポッドの生命力は微塵も揺らいでいません。
閉園危機の報道に胸を痛めたファンも多かったはずですが、現地では自然を慈しみ、歴史を守り継ごうとする人々の手によって、今も丁寧な保護活動が続けられています。ハワイを訪れる機会があるなら、ぜひワイキキの喧騒を少し離れ、モアナルア・ガーデンの巨大な木陰に身を置いてみてください。木漏れ日の中で梢を見上げるひとときは、画面越しでは決して味わえない、生きている巨木ならではの雄大なエネルギーを静かに届けてくれるはずです。 (出典: この 木 なん の 木(Yahoo!ニュース))